三ヶ日みかんは、甘みだけではなく、コクのある味わいに定評があります。生産者の技術力を活かした栽培管理により、土と気候を最大限に活用しています。　

また、三ヶ日地区は南斜面の丘陵地で、日照量が多く温暖な気候です。保肥力が低く、排水性が良い点もみかん栽培に適しています。三ヶ日みかんは生食だけでなく、加工品としてジュースなどでも販売されています。早生みかんは10月から11月に、青島みかんは11月から12月に収穫され、通して11月から3月にかけて出荷されています。

中でも「青島みかん」は静岡県の代表品種で、温州みかんの晩生種です。扁平で、糖度が12～13度と高く、風味が良いのが特徴です。貯蔵することで、コクとまろやかさが増します。果実は130～150gと大きいサイズで、皮が厚めで艶があり、手でむきやすく食べやすいことから人気の品種です。

「三ヶ日みかん」の強みとは

❶ 抜群の糖酸比でコクのある味わい

三ヶ日みかんは糖酸比がよく、特に本貯蔵「誉れ」は徹底した温度・湿度管理のもとで長期間貯蔵し、甘みとコクを凝縮させたみかんです。

❷ W機能性表示取得で健康が気になる方へおすすめ

骨粗しょう症を予防する効果が報告されているβクリプトキサンチン、血圧の高めの方の血圧を下げる機能が報告されているGABA 、ダブルで機能性表示が認められた生鮮食品は日本初！（届出番号：A79、F330）

❸ 最新技術で傷みや傷を厳しくチェック

人工知能（AI）でみかんを選別する柑橘選果場を新しく稼働。 柑橘（かんきつ）選果場としては、AIの活用は日本初の取り組みです。みかん農家の負担を軽減しつつ、品質の安定したみかんをお客様へお届けしています。

❶ 日照量の多さが「三ヶ日みかん」の甘さを作る

浜松市は日本でもトップクラスの日照量を誇ります。この太陽の日差しがみかんを甘くしてくれます。
甘さである糖は、葉の「光合成」の働きで作られ、日照量が多いほど糖度が向上します。

こうした豊富な日照量の恩恵を最大限に活かすため、町内では日当たりの良い南側斜面にみかん園が広がっています。

❷ 三ヶ日町の土壌が三ヶ日みかんにコクをあたえる

三ヶ日町の土が三ヶ日みかんへコクを与えています。
三ヶ日町の土は石ガラも多い反面、水はけが良く、味を濃厚にすることができます。

土質は、赤石山脈の裾、秩父古生層からなる赤土でミネラルを含んでいます。この土壌は酸性で肥沃とは言えず、むしろ「やせた土地」です。樹勢が低下しやすい欠点もありますが、生産者がきちんと世話をしながらコントロールすることで、高品質な締まった果実を生産することができます。

また、この土地に合った品種を選別しており、その代表品種が「青島温州」です。
こうした土の特徴を活かすことで、三ヶ日みかんに独特のコクが生まれます。

❸ みかん作りへのこだわりが三ヶ日みかんのブランドを育てる

昭和35年に有志生産者が結成した、三ヶ日町柑橘出荷組合（通称マルエム）が産地の力になっています。

三ヶ日町農業協同組合提供

店頭で見かけるミカちゃんマークは、三ヶ日町柑橘出荷組合の出荷物の証で、光センサーを備えた日本一の柑橘選果場でみかん1個1個が外観や内容を検査されています。

出荷組合員は約750件で厳格なルールを申し合わせながら、それぞれの農園で責任をもって三ヶ日みかんを栽培しています。

組合員はただ生産するだけでなく、店頭試食販売をする他、後継者で組織する青年部がさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。

三ヶ日でのみかん栽培の歴史は江戸時代中期にさかのぼり、西国視察で持ち帰られた紀州みかんの苗木を植えたのが始まりと言われています。

三ヶ日の土は酸性でやせた赤土だったため、米や野菜づくりには向いていませんでした。当時の三ヶ日の人々にとって、水はけの良い三ヶ日の土地に適したみかんは貴重な作物だったのです。

明治に入ると、温州みかんの栽培が本格化します。温州みかんは種がなく味の良い大玉のみかんで、現在日本で食べられているみかんの祖先にあたります。

三ヶ日町柑橘出荷組合では平成元年に普通温州みかんの品種を青島温州に一本化することを決定し、自然環境に合った育て方や貯蔵法の確立に注力してきました。今では、三ヶ日は国内最大の青島温州産地となっています。